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越前打刃物の伝統と歴史 越前鎌、包丁行商物語 NO,22

『越前打刃物の歴史を調べていると、

知人から一冊の書物を紹介して頂きました。

 

昭和四十六年に発行されたこの書物は、

著者斉藤嘉造先生が書かれた貴重な物でした。

 

未来へと語り継ぎ、残していかなければいけないと思い、

この場をお借りし一部抜粋して、ご紹介していきたいと思います。

 

永い年月をかけ越前打刃物である鎌、包丁、鉈、鋏などが、

全国に広まった事実の物語です。』

 

商いの道 その6

 

当時の農家の副業としては、行商は頭を使い体力をひどく消耗して

つらい仕事ではあるが、経済的には利益の多い副業であったと思われる。

 

現在米一俵は八千五百円ほどだが、これを基礎にして

計算してみると面白い。

 

鎌行商人は重い荷を背負い、一日に十軒か十数軒ずつ訪ねながら

村から村へ家から家へ二月も三月も商いの旅を続けた。

 

雨の日風の日もあり、余り売れない日や商品に文句を

云われることもあっただろう。

 

木枯らしの吹く冬の荒野を一人で、次の山村をめざして歩いた事もあっただろう。

 

尺余りの雪をかき分けて山陰の一軒屋の戸をたたいた事もあっただろう。

 

また炎暑の中を汗とここりにまみれて農家の縁先に荷をおろした事であろう。

 

そしてそこで商いが始まる。

 

 

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